
MCCの飛行機はお得?LCCとFSCとの違いや各航空会社のサービスの魅力を紹介
飛行機の航空券の購入先に迷っている方は必見!本記事では、MCC、FSC、LCCとの違いやメリットとデメリットについて徹底解説します。また、MCC航空会社の特徴やサービスについても紹介。手荷物がほぼFSCと同条件で持ち込みできたり、機内サービスが充実していたり魅力が盛りだくさんなのでぜひチェックしてみてください。
MCCとは?
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航空会社は、価格やサービス内容の違いによって以下の3つにタイプに分けられます。
- FSC(フルサービスキャリア)
- MCC(ミドルコストキャリア)
- LCC(ローコストキャリア)
MCCはMiddle Cost Carrier(ミドルコストキャリア)の略で、3タイプの中間の価格やサービスです。
飛行機料金や機内サービスの有無、手荷物の扱いなどが異なり、フライト時間や目的に応じて使い分けることが重要になります。各タイプのメリットやデメリットについて詳しく見てみましょう。
MCCのメリット・デメリット
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MCCは、飛行機代を抑えながらも一定のサービスを受けたい人におすすめです。手荷物の無料預け入れが可能な場合が多く、機内の座席もLCCより広めに設計されているため、快適に移動できます。
また、機内でのドリンクサービスやシンプルな軽食の提供がある航空会社もあり、価格と快適さのバランスを重視する人に適したタイプです。
一方で、LCCほどの格安運賃は期待できず、FSCほどの手厚いサービスも受けられません。機内エンターテイメントや豪華な機内食は基本的に提供されず、長距離路線も限られるため、目的や予算を考慮して計画を立てることが大切です。
【主なLCCの飛行機会社】
- ソラシドエア
- スターフライヤー
- AIRDO(エア・ドゥ)
- スカイマーク
FSCのメリット・デメリット
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FSCとはFull Service Carrier(フルサービスキャリア)の略称で、レガシーキャリアとも呼ばれています。名前の通り、機内サービスが充実しており、機内食やドリンクの提供が標準で含まれています。
シートの広さにも余裕があり、映画や音楽を楽しめるエンターテイメント設備が整っている飛行機会社も多いです。
また、マイレージプログラムを導入している航空会社が多く、頻繁に利用する人にとってもメリットがあります。主要空港を拠点に運航しているため、長距離フライトでも快適に移動できるのも魅力です。
一方で、LCCやMCCと比べると運賃が高めに設定されているため、コストを重視する場合には負担を感じることもあります。短距離の移動ではFSCならではの充実したサービスを活用する機会が少なく、料金に対して割高に感じることもあるでしょう。
【主なFSCの飛行機会社】
- 日本航空(JAL)
- 全日本空輸(ANA)
LCCのメリット・デメリット
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LCCとはLow Cost Carrier(ローコストキャリア)の略で、運賃の安さを売りにした格安航空のことです。機内サービスを最低限に抑えることで低価格を実現し、短距離の移動や国内旅行に適しています。セールを活用すれば、さらにお得に利用できるのも特徴です。
一方で、預け手荷物や座席指定など、多くのサービスが有料のため、トータルコストを考慮する必要があります。無料のドリンクサービスはなく、水も有料です。FSCしか利用したことがない人にとっては、初めてのLCCで戸惑うことも少なくありません。
また、座席の間隔が狭く、手荷物の重量や個数に制限がある場合もあります。チェックインカウンターや搭乗口が遠い場合や、LCC専用ターミナルは簡素な作りなこともあるでしょう。
そのため、価格の安さだけでなく、サービス内容や空港の利便性も考慮することが大切です。
【主なLCCの飛行機会社】
- ジェットスター
- ピーチ
MCCの航空会社一覧
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MCCに分類される航空会社には、スカイマーク、ソラシドエア、スターフライヤー、AIRDOなどがあります。各航空会社の基本情報を比較しました。
航空会社 | 運航開始 | 拠点空港 | 主な路線 | 保有機材 | シートピッチ | 機内サービス |
ソラシドエア | 2011年 | 羽田・宮崎・沖縄 | 九州~東京、名古屋~鹿児島、福岡~沖縄 | Boeing737-800型 | 約81cm | ドリンク無料、セレクトコンテンツ、絵本、おもちゃ |
スターフライヤー | 2006年 | 北九州・福岡・名古屋・大阪 | 東京~北九州、福岡~名古屋、北九州~台北 | AIRBUS A320型機 | 約89cm | モニター・ドリンク無料・USBポート、コンセント |
AIRDO | 1998年 | 新千歳・羽田 | 北海道~東京、名古屋 | Boeing767-300・737-700 | 公式非公開 | ドリンク無料・コンテンツ配信 |
スカイマーク | 1996年 | 神戸・羽田・茨木 | 北海道~東京、宮古島~神戸、茨木~沖縄 | BoeingB737-800 | 約79cm | ドリンク無料・キャンディー・毛布 |
ソラシドエア
ソラシドエアは宮崎空港を拠点に、九州地方を中心に運航する航空会社です。沖縄や鹿児島、名古屋など地方路線が充実しており、石垣島への便も運航しています。MCCならではの手頃な価格で移動できるのも魅力です。
無料ドリンクサービスに加え、機内ではおもちゃや絵本の提供があり、子ども連れでも快適に過ごせます。座席は約81cm(※)のゆったりシートを採用し、赤ちゃん連れの移動にも適しています。
機内にはモニターがありませんが、自身のスマートフォンやパソコンでオリジナルコンテンツの動画視聴が可能です。子ども向けの動画も配信されているため、フライト中も退屈せずに過ごせます。
※“ソラシドエア 公式HP”参照
スターフライヤー
「スターフライヤー」は北九州空港に本社を置く航空会社です。羽田空港(東京)や関西空港(大阪)からのアクセスも良く、台北(桃園)への国際線も運航しています。
北九州空港へは、小倉や黒崎から1時間程度でアクセス可能です。福岡からは深夜・早朝にリムジンバスが運行しています。
機内は黒を基調としたレザーシートやインテリアを採用し、シートピッチ約89cm(※)のゆとりある落ち着いた設計です。ヘッドレストやフットレストが完備されており、MCCながらもリクライニングしながら快適に過ごせます。
さらに、USBポートやコンセントも備えているため、フライト中に仕事をしたい人にも便利です。
※“スターフライヤー 公式HP”参照
AIRDO(エア・ドゥ)
AIRDO(エア・ドゥ)は、新千歳空港を拠点に北海道内外を結ぶ航空会社です。羽田空港からは釧路や帯広、女満別への直行便が運航されており、神戸や福岡からの新千歳空港へのアクセスも可能です。
機内サービスでは、コーヒーやホタテスープなど、北海道らしさを感じられる無料ドリンクが提供されています。機内販売では、AIRDOオリジナルアイテムも多数取り揃えており、人気キャラクターとコラボしたエプロンやプルバック方式のジェット機など、ここでしか手に入らないグッズも魅力です。
また、機内エンターテイメントとして、スマートフォンやタブレットから動画コンテンツを楽しむことができます。北海道の観光情報やグルメ情報も閲覧可能で、到着前に旅の計画を立てるのにも便利です。
ただし、イヤホンやモバイルバッテリーの貸し出しはないため、視聴を検討している方は事前に準備しておくことが大切です。USB電源が設定されていない機体や機内サービスを一部簡素化することで、MCCならではの手頃な運賃を実現しています。
スカイマーク
スカイマークは、神戸空港と羽田空港をハブ空港とする航空会社です。札幌から宮古島まで幅広く運航しており、国内線では珍しい茨城空港にも発着しています。
茨城空港は駐車場が無料のため、羽田や成田に車を停めるよりも費用を抑えて渡航できるのが魅力です。価格を重視しながら飛行機を利用したい人に人気があります。
子連れの家族にも配慮されており、妊娠中の方や小さな子ども連れの家族は優先搭乗が可能です。機内には授乳ができるスペースやおむつ交換台が完備され、絵本やぬり絵の貸し出しも行っています。
また、6歳~11歳の子どもを対象にした搭乗サポートサービスも魅力です。係員が出発空港から到着空港まで付き添うため、子どもだけの搭乗にも対応しています。
機内サービスはシンプルに抑えられていますが、その分、子ども連れの家族が利用しやすい環境が整っています。MCCならではのコストを抑えつつ、利便性を高めた運営が特徴です。
LCCとMCC・FSCの料金比較
LCC・MCC・FSCの料金を比較しました。以下の表は、2か月先の早割を適用した片道運賃となります。
【早割を適用した場合の運賃】
タイプ | 航空会社 | 価格 |
FSC | JAL | 15,000円~20,000円 |
MCC | ソラシドエア | 9,000円~11,000円 |
LCC | ジェットスター | 6,000円~13,000円 |
※2025年2月の編集部調べの情報です。
LCCは6,000円から利用できるものの、上限がMCCと近い価格帯になることもあります。MCCは9,000円~11,000円程度と安定した価格設定で、FSCは15,000円以上が一般的です
ただし、LCCだからといって必ずしも他より安いとは限りません。シーズンや目的地によっては、MCCの方が安い場合もあります。
また、LCCの運賃が安くても、受託手荷物や座席指定の料金を含めると、MCCと変わらない、または高くなる場合もあるため、予約時にしっかり比較することが重要です。
MCCは安さ&サービスも妥協したくない人におすすめ
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本記事では、LCC・MCC・FSCの違いやメリット・デメリットを解説しました。MCCは、LCCの低価格とFSCの快適さを両立し、飛行機代を抑えつつ快適に移動したい人に向いています。LCCが必ずしも最安とは限らず、手荷物や機内サービスを含めた比較が重要です。旅行の目的やフライト時間に応じて、最適な航空会社を選びましょう。