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従業員の定着率や採用力を高めるうえで欠かせない「福利厚生」。中小企業でも、工夫次第ではコストを抑えながら従業員満足度を高めることが可能です。本記事では、中小企業が押さえておきたい福利厚生制度の取り組み方をわかりやすく解説。実際に活用しやすいサービスもまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
中小企業も福利厚生の制度づくりは重要!

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福利厚生とは、企業が従業員やその家族に対して提供する、給与以外の支援制度のことです。福利厚生を通して職場に対する満足度を高められるため、中小企業にとっても重要な取り組みであるといえます。
また、モチベーションの向上や従業員の家族からの信頼も得やすくなることで、人材の定着や業務の安定につながることも大きなメリット。中小企業でも工夫次第でコストを抑えた運用は可能なため、早めの導入が効果的です。
中小企業が福利厚生に取り組む際のポイント

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以下に、中小企業が福利厚生に取り組む際のポイントをまとめました。導入時に押さえておきたい4つの視点を紹介します。
- 従業員のニーズを把握する
 - 無理なく継続できる内容にする
 - シンプルで伝わりやすい制度設計にする
 - ブランディングにも活かせる内容にする
 
1. 従業員のニーズを把握する
制度を整える前に、従業員が何を求めているかを知ることが必要です。従業員の年齢層やライフスタイルによって、福利厚生に求める内容は異なります。
たとえば、子育て中の社員は育児支援を重視し、若手はスキルアップ支援を望むかもしれません。アンケートやヒアリングなどを通して、リアルな声を拾うことが大切です。
2. 無理なく継続できる内容にする
福利厚生は、一度始めたら継続が求められる取り組みです。どれだけ制度が立派でも、運用が滞れば信頼を損ねてしまいます。
特に中小企業ではコストや人手に限りがあるため、無理のない範囲で仕組みを整えることが重要です。まずは継続可能な取り組みから始めてみて、段階的に拡充していくとよいでしょう。
3. シンプルで伝わりやすい制度設計にする
せっかく福利厚生の制度を整えても、社内で周知されなければ利用されません。誰がどのように使えるのか、申請方法や対象範囲などを明確にしておくことがポイントです。掲示や社内ツールで周知しやすくすることで、制度の活用が進みます。
4. ブランディングにも活かせる内容にする
福利厚生は社内の満足度だけでなく、企業イメージの向上にもつながります。他社にはない制度があれば、それが特徴として求職者の目に留まることもあるかもしれません。
たとえば地元ならではの特典や、独自の休暇制度などは、自社の個性を伝える手段としても有効です。福利厚生を導入する際は、社外への発信方法も意識してみましょう。
中小企業におすすめの福利厚生

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福利厚生にはさまざまな内容があるため、何から取り入れるべきか迷うこともあるかもしれません。まずは従業員の生活に直結しやすい内容から始めると効果を実感しやすく、職場の満足度も高まりやすくなるでしょう。以下では中小企業が導入しやすく、社員に喜ばれる福利厚生をピックアップして紹介します。
- 人間ドック受診の補助
 - 特別休暇・リフレッシュ休暇
 - 家賃補助・住宅手当
 - 宿泊施設・保養所
 
人間ドック受診の補助
年1回の健康診断に加え、人間ドックを希望する社員への補助制度を設ける企業も増えています。金銭的なサポートに加えて「健康を大切にしてくれる会社」という印象を与えられるため、従業員や家族からの信頼獲得にもつながるでしょう。
特別休暇・リフレッシュ休暇
誕生日や記念日、長期勤続などをきっかけに休みを取れる制度も人気です。こういった休暇は有給とは別に用意されるもので、気兼ねなく使いやすいのが特徴です。
しっかり休める環境があると、日々の仕事にも前向きに取り組みやすくなります。
家賃補助・住宅手当
住まいにかかる費用をサポートする仕組みも、家計に直結するため喜ばれやすい内容です。会社の近くに住む人を対象としたり、上限を設けたりと、条件をつければ中小企業でも無理なく運用できるでしょう。
また最近では、リモートワークに伴う在宅勤務手当を導入する企業も増えています。
宿泊施設・保養所
家族との旅行や休日のリフレッシュに使える、宿泊施設や保養所の利用補助もあります。とはいえ、施設を自社で持つ必要はありません。外部の福利厚生サービスを活用すれば、費用も手間も少なく始められます。
例えば「ツギツギ」では、全国400以上のシティホテル、リゾートホテル、温泉旅館、グランピング施設に月額定額で自由に宿泊可能です。
中小企業におすすめの福利厚生サービス4選

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自社で制度をすべて用意するのが難しい場合は、外部の福利厚生サービスを活用するのもひとつの方法。コストを抑えながら、充実した内容を従業員に提供できます。ここでは、中小企業でも導入しやすく、従業員にも喜ばれるサービスをピックアップして紹介します。
- 「ツギツギ」 (東急株式会社)
 - 福利厚生倶楽部(リロクラブ )
 - ベネフィット・ステーション(ベネフィット・ワン )
 - ライフサポート倶楽部(リソルライフサポート)
 
1. 「ツギツギ」(東急株式会社)

東急が運営する「ツギツギ」は、福利厚生としてはもちろん、出張コストの削減や手軽なデジタルギフトとしても活用できるサービスです。多様な地域への出張が多い企業や、全国に拠点を持つ企業には特におすすめ。
全国400以上のシティホテル、リゾートホテル、温泉旅館、グランピング施設に月額定額で自由に宿泊可能。低コストで導入でき、保養所の代わりとしても機能する新たな福利厚生サービスとして、従業員満足度の向上に貢献します。
「ツギツギ」の料金プラン

2. 福利厚生倶楽部(リロクラブ )
リロクラブが提供する「福利厚生倶楽部」は、地方の中小企業から大手企業まで幅広く導入されています。全国の宿泊施設やレジャー施設の補助に加えて、ライフイベントをサポートしてくれる多彩なサービスが魅力。
育児・介護・自己啓発・財産形成など、さまざまなメニューが揃っているため、従業員の年齢層が幅広い企業に特におすすめです。
3. ベネフィット・ステーション(ベネフィット・ワン )
「ベネフィット・ステーション」は、大手の福利厚生アウトソーシングサービス。全国の宿泊施設、映画館、飲食店、フィットネスクラブなど、約140万件以上のメニュー(※)が用意されているのが特徴。家族で使える特典も多く、従業員のライフスタイルに寄り添った内容が充実しています。
利用範囲が非常に広く、規模や業種を問わず導入しやすいのが特徴。健康支援やメンタルケア、育児・介護関連のサポートも豊富です。
4. ライフサポート倶楽部(リソルライフサポート)
ライフサポート倶楽部は、宿泊・レジャー・スポーツ施設の割引に加えて、教育支援やヘルスケア関連までカバーする総合型の福利厚生サービス。
導入コストは比較的安価で、中小企業でも導入しやすいところが魅力。従業員の家族も対象となるプランがあり、「家族ごと支援してくれる会社」という印象が強まります。入退会手続きもスムーズで、導入後のフォローも丁寧。福利厚生サービスを初めて導入する企業にもおすすめです。
中小企業の福利厚生は従業員のニーズをおさえて導入することがポイント!

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中小企業でも、予算や従業員のニーズに合った制度を選べば福利厚生を無理なく導入・運用可能です。健康や住まい、休暇支援など、生活に密着した施策は特に満足度につながりやすく、外部サービスを活用すれば効率的に提供できます。従業員の声を反映しながら継続的に改善していくことで、「ここで働きたい」と思える職場づくりを実現しましょう。