TsugiTsugi先行体験
ユーザーインタビュー vol.3
伊藤羊一さん
Zアカデミア学長
(Zホールディングス株式会社)
武蔵野大学
アントプレナーシップ学部長
場所を変えて頭をリセット。ワーケーションが新しい価値を生み出すきっかけに
多彩なご経歴を持ち、最近ではVoicyのパーソナリティを務めるなど、幅広く活躍する伊藤羊一さん。以前から「ひとり合宿」と称してワーケーションを行っていたといいます。そんな伊藤さんに、TsugiTsugiを体験いただいたご感想や、ワーケーションがビジネスに与える影響について伺いました。
―ワーケーションを始めたきっかけを教えてください。
テレワークが普及し始めた数年前から、月1回くらい「ひとり合宿」と称して逗子や軽井沢に行くようになりました。ひとり合宿中はメールのやり取りなどは極力せず、主に絵を描いています。絵と言ってもアート作品ではなく、頭の中を整理するために描くポンチ絵(構想図)のようなものです。最終的には言語化するとしても、まずは頭の中にあるものと文章の中間みたいなものを作りたくて。家でもできる作業ですが、場所を変えた方が捗ります。
―ご自身を整理する時間を確保するために、あえて場所を変えているんですね。
パソコンのデフラグ(最適化)をするように、月1回くらいは頭の中の断片を整理する時間が必要だと思っています。普段さまざまな人と会話を交わす中で、アイディアの切れ端がたくさん溜まっていくんです。その点在する切れ端の中から、「これとこれを掛け合わせたら新しいものが生まれるな」というものをどれだけ思いつくか。仕事をする上では、「一粒で二度おいしくする」ことがすごく重要だと考えています。ただ、忙しい日常の中では、なかなかそういう時間が取れないですよね。頭の回転を普段と変えるためには、やっぱり場所を変えるのが効果的です。
―いつもの部屋にいる時と場所を変えた時とでは、違うアイディアが生まれるものですか?
やはり全然違います。初めて訪れた場所の街並みを見て、はっと何かが降りてくることもありました。泊まる場所もそうですが、その街から得るものも大きいです。ただ狙えるものでもないので、セレンディピティを求めている感じです。TsugiTsugiだと、自分ではなかなか行かない地域にも泊まれるのがいいですよね。普段から「行きたい」と思っている場所なら自分で勝手に行けばいいわけで。そうじゃないからこそ、より新しいものに出会える気がします。ホテルのラインナップが多いこと自体に価値を感じました。
―ありがとうございます。伊藤さんが行き先を選ぶ基準は?
オンライン化が進んできたとはいえ、東京での用事も多いのでアクセスは重視しています。逗子や軽井沢など、1時間程度で東京に戻れるところが多いですね。今回も6泊のうちの3泊は、予定が入ることを見越して近場のみなとみらい(横浜ベイホテル東急)へ。そのかわり、もう3泊はせっかくなので遠くに行こうと思って宮古島(宮古島東急ホテル&リゾーツ)を選びました。
―都心とリゾート地でワーケーションを行う場合、お仕事の目的も変わりますか?
そうですね。みなとみらいは都内とほとんど変わらない感覚があって、なおかつ海が見えて気持ちがいい。場所が変わる良さも味わいながら、普段の仕事をより気分良くできるという感じです。反対に、宮古島ではもっと観念的なことを考えたいと思っていて。会議等の予定はほぼ入れず、日常的な仕事は全て出発前に終わらせました。リゾート地でのワーケーションは、ただその場所に行けばいいというものではなくて、ビフォーアフターも含めて完成するものだと思います。それをやらないと、多くのワーケーションは破滅する気がしますね。
―目的を持つことと、それに向けて調整をすることが重要なんですね。これからTsugiTsugiを利用する方に向けて、持ち物などのアドバイスがあれば教えてください。
僕は荷物が少ない方で、宮古島にもリュック1つで行ってホテルの方に驚かれました。着替えとパソコンがあって、Wi-Fiが強ければ十分ですね。あとはパソコンのディスプレイが必需品なので、みなとみらいには小脇に抱えて持参して(笑)。宮古島にはケーブルだけを持って行ってパソコンとテレビを繋ぎました。もともとホテルで仕事をするのに慣れているのと、足りないものはほとんど現地調達できるので、持ち物が少なくても不便は感じません。
―長期のホテル滞在で、運動や食事などの健康面は意識されていましたか?
運動に関しては、6日間とも1万歩以上は自然と歩いていました。普段だと時間がない日は5,000歩くらいの時もありますが、旅先では「せっかくだから景色を見て散歩しよう」という気持ちになります。ちなみに、食事も「せっかくだから…」とたくさん食べてしまうので自制心が必要です(笑)。特にみなとみらいのホテルは朝食がすごくおいしくて、毎日のように出来立てのオムレツの前に並んでいました。
―ホテルの方も喜びます(笑)。ずばり、伊藤さんが思うワーケーションの効果とは?
僕の場合は、場所を変えることで頭の回転を変えて、脳内を整理できることです。特に新しいことを始める時には、先ほどお話しした「絵を描く」という作業が必要なので。一般的な話にするならば、「場所を変えて、普段と違う仕事をしませんか?」ということですよね。とはいえ、普段はその「違う仕事」をする時間がなかなか取れないので、ワーケーションで無理やりにでも時間を生み出すことが大事だと思います。
―TsugiTsugiがそのきっかけになればうれしいです。
TsugiTsugiは、都心とリゾートのホテルが縦横にラインナップされているところも最高だと思います。横というのは、都心のホテルを転々とするイメージ。その時の仕事は実務でも何でも良いんです。普段とは少し場所を変えて、ホテルの食事や景色を堪能しながら「プチ新鮮さ」を味わってみる。仕事の調整もほとんど必要ないので、本当に気分を変えるために使えばいいと思います。そういう横の移動を近場で刻みつつ、年に数回はリゾートまで大きく縦に移動してみる。ただし、リゾートでは実務を極力避けること。仕事の調整を含めた、ビフォーアフターで新しいものを生み出すために行くべきです。リゾートでの時間自体も大切ですが、仕事を強制リセットすることで得られるものもあります。そのためにワーケーションがあるんだと思います。
―ワーケーションの核心を突いたお話ですね。最後に、TsugiTsugiのおすすめ度を教えてください!
おすすめ度は満点です。やるかどうかは、本当に個人の状況次第だと思います。決して安いものではないので、それを受け入れられるかどうかです。ただいろんな場所に行けるというだけではなく、メリハリをつけることで新しいものが生み出せるという効果も含めて考えてほしいですね。そして、これからはそういう働き方が重要になっていくと思います。
―貴重なお話、ありがとうございました。
常に先進的な考えを取り入れ、多彩な活動を続ける伊藤さん。ワーケーションがビジネスに与える影響についても、ご自身の経験をもとにした多くの気づきをお話しいただきました。これからもさらなるご活躍を期待しています。